ケース スタディ
アプリと洞察によって、よりスマートな意思決定を推進
ペンシルベニア州東部の Lehigh County Authority は、リーハイ バレーの 55,000 人以上の住民を対象とする中規模の上下水道サービス事業者です。 この公益事業者の大規模システムには、660 マイルの給水本管、405 マイルの下水本管、および中心のオペレーション センターから 40 マイルのサービス エリアに広がる 3,700 台の消火栓が含まれます。 地理情報システム (GIS) を現場に適用して、業務を効率化し、記録管理を紙からデジタルに移行する必要がありました。
課題
Lehigh County Authority は現場のワークフローを効率化する必要がありました。 最初に行ったのは、消火栓洗浄プログラムの評価です。 Lehigh County Authority の作業班は年間ベースで 1,500 台の消火栓を洗浄します。 作業班は紙のマップを利用し、旧タイプの作業指示に従いながら、進捗状況を追跡し、欠陥を報告していました。 結果の情報はファイル整理システム内で休眠状態となり、ほとんどアクセスされていません。 このワークフローを更新して、データ レポートの品質を向上させると同時に、プログラム全体の進捗状況を追跡できるよう監督者をサポートします。
解決策
GIS チームはオペレーション部と協力して、消火栓洗浄用のデジタル ワークフローを作成するためにどのデータが必要かを決定しました。 そのデータは ArcGIS Online でホストされ、Collector for ArcGIS が洗浄データを収集するように構成されました。 チームは、Collector for ArcGIS の使用法に関して 1 週間かけてオペレーション スタッフのメンバーをトレーニングしました。
また、洗浄プログラムを管理する監督者には、新しいツールとして Operations Dashboard for ArcGIS も提供されました。 Collector for ArcGIS で使用されていたのと同じデータセットで Operations Dashboard を構成し、監督者が、現場で完了している作業をリアルタイム ビューで確認できるようにしました。
ArcGIS プラットフォーム (具体的には Collector for ArcGIS) を利用して、GIS チームは 3 週間かけてモバイル アプリケーションを構成、トレーニング、リリースして、既存の消火栓洗浄プログラムを変革しました。
「Collector for ArcGIS の使用は、紙のファイルからデジタル ファイルへの移行の重要なターニング ポイントになりました。 当社のスタッフは、より速く、より効率的な方法で価値ある情報を把握できるようになりました。」
Nathan Roush - 作業監督者、Lehigh County Authority
結果
紙のレポートからデジタル レポートへの移行は大きな成功を収めました。 この移行により、業務スタッフは消火栓ごとに 5 分の時間を節約できました。 Lehigh County Authority では、人件費を 3,500 ドル、車両・設備費を 500 ドル削減し、この 1 つのプロジェクトで合計 4,000 ドルの運用コストを削減できました。
このような金銭的メリットに加え、作業班は、消火栓ごとの流量データを収集し、同一訪問時に消火栓遮断バルブを操作し、現場の作業指示を作成して、今後のニーズ (塗装や防災など) の特定を行えるようになりました。 もう 1 つのメリットは、洗浄プログラムからのデータがデジタルであるため、データを解析に利用できるという点です。 この公益事業者は、Insights for ArcGIS を利用してこのデータを給水本管データと結合しました。 消火栓と本管を比較することで、漏水調査で優先される必要があるエリアを特定できました。 これにより、優先されていないエリアへの設備の移動を防いで人件費を削減しました。
紙ベースのワークフローをなくすことで、これまで紙のマップを調べて、手動で消火栓番号を検索して洗浄データを記録することにかかっていた時間を節約できました。 現在では、その時間を使って、洗浄作業をより効率的に完了できるほか、正確なデータをリアルタイムで収集および共有することができます。